修理・オーバーホール 2017年6月22日 by 石田

クオーツ時計 3つのトラブルと対策

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いつもご利用ありがとうございます。腕時計修理専門店オロロジャイオの石田です。
今回は女性用腕時計に多いクオーツ式腕時計のトラブルについてご紹介していきます。

クオーツ式腕時計（電池式）はオーバーホールしなくても、電池交換だけすれば何十年も動くとおもっていませんか？
特に狂いの小さいクオーツ腕時計の登場を目の当たりにした、年配の方はそうお考えではないでしょうか。

クオーツ式腕時計は、ステップローターという小さな電磁石がによって、とても弱い力で歯車を動かしています。歯車の一部にも、比較的軽いプラスチック製の部品を使用しており、ゼンマイ式の腕時計に比べると部品に対する負荷が低いという特徴があります。注油をする箇所や、量も少なくてよいですし、極端に言えば油をささなくてもある程度は動いてしまいます。

クオーツ式腕時計の寿命は短い？

しかしクオーツ式腕時計は、リーズナブルに購入することができますが、長く使用される事が考慮された設計になっていません。

耐久性が低い、防水性が低いといったものが多く、さらに内部部品の製造期間も短い傾向にあり、ゼンマイ式腕時計と比べて寿命が短いという側面があります。

スイス腕時計メーカーの一部のモデルには、後継の機械で対応できるものもございますが、あまりに古いモデルになりますと、一般的に修理対応できなくなってしまうことが主です。

クオーツ式腕時計も長く使っていきたい！

でも長い期間の使用が考慮されていないクオーツ式腕時計でも、せっかく買った、またはプレゼントした大切な腕時計なんだから長く活躍してほしい！と思うのは当然です。
そこでクオーツ腕時計をなるべく長く使用していくために、よくあるトラブルと、その原因と対策についてご紹介をいたします。

クオーツ式腕時計のトラブルあるある

[1]【トラブル】電池の消耗が早い: 【原因】

⇒内部の汚れや油切れ
⇒電子回路の経年劣化; 【対策】

クオーツ時計もオーバーホール（分解掃除）をしましょう。
油切れや内部の汚れを放置しておくと、部品に負荷がかかります。また、それによって電子回路の消費電流の値が上がり（負荷がかかり）結果、回路の寿命を縮ませることにつながります。
オーバーホールは油の変質が始まる3、4年に一度のペースで行うことが理想です。

[2]【トラブル】針が止まる、遅れる

【原因】

⇒磁気帯
⇒防水不良
⇒内部の汚れや油切れ、電子回路の不良（[1]のような問題と同様の原因）
⇒電池切れ

【対策】

まず防水不良は、性能を超えた用途の使用が主な原因ですので、防水性能など時計の許容を確認しておきましょう。また経年によっても耐久性、防水性が下がりますので、油切れや汚れ、電子回路不良と同様に定期的なメンテナンスを行うことが性能の維持につながります。
【腕時計の防水仕様について】

次に磁気帯については、バッグの留め磁石や、家電製品など電磁波が強く出ているものには近づけないようにしましょう。特に女性の方は、IHクッキングヒーターや電子レンジまわりでは使用されないようご注意ください。
電池切れはについては、お近くの時計屋さんで電池交換なさってください。およその寿命は2、3年となります。

[3]【トラブル】電池交換しても動かない