機械式時計とクオーツ時計

時計修理オロロジャイオの石田です。

これから本格的な腕時計を購入する時計初心者の方の中には、「機械式とクオーツ式の時計は、どちらがよいのか?」という段階で悩んでいるという方もいらっしゃるのではないでしょうか?

たとえば「人気の高いロレックスで、且つ精度の高いクオーツの腕時計がほしい」といった場合、現行のロレックスではクオーツ仕様の時計が存在しないため、相反する条件ということになってしまいます。

知名度なのか、精度なのか…どちらを選べばよいのでしょうか? そこで今回は、機械式の時計のクオーツ時計のメリット・デメリットをご紹介し、まず買うのならどちらが良いのかをひも解いてゆきたいと思います。

 

クオーツ(電池式)腕時計とは

クォーツ時計は、水晶に電気を流すことで振動をさせ、それを動力として動く時計です。
わかりやすい特徴として、1秒毎に断続的に進む秒針などがあげられます。大量生産に向き、製造コストは低くなります。70年代にセイコーが特許を公開したことによって、急速に広まってゆきました。

クオーツ時計メリット

精度が高い(月差±20秒)
クオーツは電池交換をすれば10年ほど動く
全般的に薄く軽い
比較的衝撃に強い
製造コストが低いため、販売価格も低く数百円から購入が可能

クオーツ時計デメリット

回路の寿命は10年ほど(回路交換は可能だが、クオーツ時計が購入できるほどのコストとなる場合も)
メンテナンス性が低い

 

機械式腕時計とは

巻き上げたゼンマイが解けてゆく力を動力として動く時計です。手巻きや、半円型の回転盤を内蔵した自動巻きなどが代表的です。クオーツの秒針が1秒毎にすすむのに対して、機械式時計の針はスムースな動きをします。大量生産に向かないため製造コストは高めです。機械式の時計の歴史は古く、ゼンマイを動力としたものは500年ほどの歴史をもっています。

機械式時計メリット

数十年と長く使える(当店へいらっしゃるロレックスユーザーの方は30年以上使っている人も多くいらっしゃいます。)
部品交換を前提としたつくりとなっており、メンテナンス性が高い。
クオーツに比べて部品の生産期間が長い(クオーツ:~10年ほど 機械式部品:~50年ほど)
製造量が少なく、価格も高いためステータス性がある。
クオーツにくらべて価値が下がりづらい

機械式時計デメリット

クオーツに比べて精度が低い(日差±10秒)
クオーツに比べて定期的なオーバーホールが必要(3~4年周期)
メンテナンス費用が高い

参考:ロレックスの修理事例と見積もり
詳しくはこちら

持続時間は多くが2日ほどで、巻き上げの手間を要する
衝撃に弱い(特にテンプはショックに弱い)
製造コストが高いため、販売価格も高い

 

クオーツ時計と機械式腕時計のいいところ

クオーツ時計は、販売価格が安く維持コストも低い、精度が高いなどいいことづくめです。一方で機械式時計は、大量生産に向かず、すべてクオーツ時計の反対側をゆきます。ゆえに大量生産ができないからこそ、価値は下がりづらく、希少価値の高いモデルも多く存在します。

このように、一辺倒にどちらがよいということはありません。お仕事などで時間計測の精度を求める方はクオーツ時計を。ステータス性を求める方、価値が落ちにくい時計を求める方は機械式時計を。と、自分の求めるものや、タイミングに応じてお時計を選べば良いのだと思います。

最後に、当店に頂くご依頼の中には「祖父の時計を動かしたい」「子供に受け継ぎたいのでメンテナンスしたい」といった想いを時計にこめて、修理に出される方がいらっしゃいます。こうした何世代かにわたって想いを受け継いでいけるのは機械式のお時計です。

また現代のような大量消費の時代だからこそ、長く愛着をもって使い続けられる機械式は魅力を感じさせます。

 
機械式腕時計、クオーツ腕時計の不具合など、気になることがありましたらお気軽にご相談ください。
【時計修理専門店オロロジャイオ】
お問合せ:03-3383-0833 / サービスのご案内

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石田 慎

石田 慎

所属:株式会社Altomare/担当:修理サービス アンティークウォッチから高級ブランド時計まで、腕時計の修理に関する情報をおとどけいたします。

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