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時計修理専門店 オロロジャイオ 石田です
「夏だ海だパネライだ!」というわけで、“防水ケース X デカ厚”で夏の手元にぴったりのパネライ。
今回は、そんなパネライに多い修理のご依頼をご紹介いたします。
パネライのオーバーホールなど、リシュモン(正規)よりも、当店で行うことで料金が安くなる場合があります。
ぜひチェックなさってください。
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お電話での問合せ:0120-55-1430
パネライに多い故障・修理
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ケースの傷、打痕
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パネライは全般的に、本体ケースが大きく重いため、ぶつけてしまうなどして、ラグやベゼルに打ちキズ(打痕)があるものが多々見受けられます。外装仕上げで目立たなくはなりますが完全には消せない場合があります。
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修理対応
研磨によって、外装を新品のように磨き上げます。
外装仕上げ:ASK
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リューズガードの不良、リューズ外れや破損
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パネライの特徴とも言える、アーチ型のリューズガード。これをケースに固定している上下のネジが欠損してしまっていることがあります。またロックレバーの固着・緩みや、汗などの汚れがたまっているものが見られます。汚れをためて放置しておくと、錆びが発生し防水性の低下の原因となります。
一方、こうしたレバーロック式の場合、リューズがねじ込み式でないため、ねじ込み不良などリューズ関連のトラブルが少ないことも特徴です。汚れや水気によるリューズ部品の接着取れ、錆などによるリューズの根元が破損してしまうことがあります。
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修理対応
リューズガードの不良では、ロックレバー修理、ネジ作成、錆おとしなどを行います。根本の破損はリシュモンでの修理をお薦めしております。
オーバーホール:ASK
リューズ修理、部品作製など:お問合せください。
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ラグのネジ緩み、パイプの欠損
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前述のようにパネライの多くのモデルは本体ケースが重いといった特徴があります。
旧型(ネジ式)のものはラグネジに負担がかかり緩みやすい印象があります。(最近のものはボタン式に改善されています)
ネジが抜けることによって、革ベルトやラバーベルトの穴に噛ませるパイプが欠損してしまったといったケースも見られます。
また替えベルトが付属しているモデルが多く、慣れないネジ閉めからか、ネジ頭が笑っているものもよく見かけます。 -
修理対応
部品作製は可能ですが、リシュモンの純正部品での修理をおすすめしております。
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自動巻き上げの部品摩耗
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パネライで多く使われているベース機械は、クロノグラフ機械をあえて3針に改良したもの※となっています。
理由の一つに巻上効率の高さが考えられますが、その分ローターベアリングに負担がかかり、がたつきが多く見られます。※巻き上げ効率以外に考えられる理由としては、9時側に小針(秒針)をつけられる、(パネライでは中央に秒針を配置したモデルが非常に少ない)他の機構をつけやすい、ゼンマイのトルクが強い等が考えられます。
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修理対応
ローターベアリングの交換、オーバーホールが必要となります。
オーバーホール:ASK
部品代など:お問合せください。
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カレンダー送りバネの不良
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パネライ独自の、カレンダー送りバネ(板状)が破損している場合が多くあります。
特殊な形状から、どうしても経年劣化によって折れてしまうようです。
相談をいただくことが多く一応作成は可能ですが、価格はお高めです。。 -
修理対応
オーバーホール、部品交換、または作製が必要となります。
オーバーホール:ASK
部品作製など:お問合せください。
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ガラス(風防)交換
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ガラス(風防)箇所に関しては、やはりパネライ全般で大きいことからか、ぶつけて傷をつけてしまったというご相談をいただきます。
純正のガラスは流通しておらず、リシュモン修理をご案内しています。 -
修理対応
ガラス、パッキン交換、オーバーホールが必要となります。
純正のガラス・パッキンが流通していないので、防水性の回復を考えれば、リシュモンでの交換・修理をおすすめいたします。(リシュモンでのガラス交換は¥60000ほど)
社外ガラスで直したものを見たことがありますが、おすすめできるものではありません。
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パネライ独自ムーブを使用したモデルの機械修理
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パネライの独自ムーブメントを搭載したモデルのオーバーホール、修理相談を頂くことがあります。
8デイズや3デイズとか、ツインバレルといった香箱車・ゼンマイを2つ使用しているものがあり、こららは部品の流通がありません。 -
修理対応
オーバーホール、部品交換など。純正部品が流通していないため、リシュモンでの修理対応をお薦めしております。そのほかレマニアやゼニスの機械を使用しているものも、複雑な特殊機構はお断りする場合がございます。
ラジオミール、ルミノールに見られる修理
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ラジオミール リューズのねじ込み不良
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レバーロック式ではない、ラジオミールの独特の形状をしたリューズでは、ねじ込み不良が多く見られます。リューズガードが無い事や、そのくびれた形状もあり、ぶつけて歪んでしまうことなどが考えられます。
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修理対応
リューズ箇所の部品交換。純正部品が流通していないのでリシュモンでの修理対応をお薦めしております。
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サブマーシブル 回転べゼル不良
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本体をぶつけるなどしてベゼルの埋め込みパーツが欠損してしまう、回転ベゼルの内部パーツが破損し、回転の抵抗がなくなってしまうといった場合があります。
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修理対応
ベゼルの修理。これも純正部品が流通していないため、リシュモンでの修理対応をお薦めしております。
その他
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替えベルト関連
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時計の修理とあわせて、ベルトの交換をご依頼いただくことがあります。
様々な代用ベルトが販売されていますが、純正でないものはベルトの厚みと、ラグと本体ケースの間隔やバックル部分が合わず、取付困難な場合があります。 -
修理対応
ベルトの購入は、その時計にあったものを選択できるよう、販売店の方のアドバイスをもらいながら選びましょう。
また取り付けも販売店での対応が望ましいです。
以上がパネライでいただくことのある故障内容と修理対応となります。
パネライは1990年代後半から数年、デカ厚時計ブームの代名詞的存在だったブランドだけあって、大きいというのが一つの特徴。その大きさからぶつけてしまう、そして重さから接続部品に負荷がかかり修理が必要となるといった傾向にあります。
一方で致命的な、防水不良や錆びの修理と言った依頼は少なく、ケースのつくりがしっかりとしているといった印象があります。主力シリーズ ルミノール独自のリューズガードや、全般的にシンプルな形状が多い事などもその理由と考えられます。
またデカ厚時計ブームは去ったものの、ミリタリーウォッチとしての長い歴史や、最近では女性誌に取り上げられたりと、時計ファンからの人気の高さは健在です。4~5年に一度の定期的なオーバーホールをしっかりとして、大切に長く使用をしていきましょう。
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石田
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