パイロット・ウォッチ・クロノグラフ・トリビュート・トゥ・3705 Ref.IW387905

2021年はパイロット・ウォッチの年

毎年のように一つのコレクションに焦点を絞ってニューモデルの発表を続けるIWCですが、2021年は2018年の大幅リニューアル以来となるパイロット・ウォッチ・コレクションに、実に3万Gもの加速度に耐えうるという耐衝撃性を誇るビッグ・パイロット・ウォッチ・ショックアブソーバー XPLをはじめ、多彩な新作を加えました。

関連記事:ビッグ・パイロットウォッチ ショックアブソーバーXPL REF.IW357201

その中でも、ここではIWC独自のセラタニウムをケース素材に採用して現代に蘇ったパイロット・ウォッチ・クロノグラフ、IW387905をご紹介しましょう。

早過ぎたブラックフリーガー、Ref.3705

1994年、IWCは軍用時計の傑作として今なお高い評価を集め続ける伝説的なパイロット・ウォッチ・マークXIをベースとしたマークXIIとパイロット・ウォッチ・クロノグラフを投入し、パイロット・ウォッチ・コレクションを一気に拡充しました。

パイロット・ウォッチ・クロノグラフRef.3705 1994年

マークXIIにはスチール製の他にイエローゴールド製やプラチナ製、パイロット・ウォッチ・クロノグラフにはカレンダーの曜日表記に独、伊、英、仏の4か国語、ケース素材もスチールとセラミックを用意するなど、その当時のIWCの力の入れようが伝わってくるような充実ぶりでした。

その中でもスチール製のマークXIIとパイロット・ウォッチ・クロノグラフはIWCの人気モデルとして良好なセールスを記録し、パイロット・ウォッチ・クロノグラフ Ref.3706は2006年のRef.3717への世代交代まで続くロングセラーとなりました。

パイロット・ウォッチ・クロノグラフ Ref.3706
一方でRef.3705は当時、IWCをもってしてもセラミックケースの製造に苦戦したといわれており、かつスチール製のRef.3706の1.5倍であった価格も災いして人気が盛り上がらなかった事から、僅か999本で生産を終了してしまったといわれています。

時代を越えてコレクターピースに

その後20年もの時を経て、ウォッチメイキング技術の発展と共に優れたブラックケースの時計が数多くリリースされるようになり、注目を浴びる中で、トリチウムの夜光塗料がブラウンに経年変化したRef.3705もまたコレクターズアイテムとして、徐々に時計ファンの注目を集めるようになります。

www.chrono24.jp
画像:www.chrono24.jp

そんな中、機械式時計の冬の時代にIWCとジャガー・ルクルトを立て直し、故ウォルター・ランゲ氏と共に偉大なるA.ランゲ&ゾーネを復興させた、伝説的な故ギュンター・ブリュームライン氏のプライベート・コレクションの中にあったRef.3705が、2018年12月にニューヨークで開催されたフィリップスのオークションに登場、53,750USドル(約620万円)の高額落札を記録したという事件が発生しました。

www.phillips.com ギュンター・ブリュームライン氏のRef.3705
画像:www.phillips.com ギュンター・ブリュームライン氏のRef.3705

世界中の時計ファン達にとって、前オーナーがあまりにも偉大な人物であったとはいえ、この事件は彼らにRef.3705の存在を再認識させるに充分なインパクトをもたらしたといえるでしょう。

現在Ref.3705は、栄光に彩られたIWC歴代のコレクターピースの中でも、屈指の人気を誇るものとなっています。

現代に蘇ったパイロット・ウォッチ・クロノグラフ・セラミック Ref.387905

そんなパイロット・ウォッチ・クロノグラフ・セラミックの特徴を活かしながら、現在のIWCのウォッチメイキング技術を結集して蘇ったのがこのRef.387905です。

パイロット・ウォッチ・クロノグラフ・トリビュート・トゥ・3705 Ref.IW387905

SIHH 2019にて発表されたパイロット・ウォッチ・クロノグラフ・スピットファイアに始まった3879のリファレンス番号は、Ref.3705やRef.3706の初代パイロット・ウォッチ・クロノグラフの39ミリ径よりも一回り大きい41ミリ径のケースサイズと、より大きくレイアウトされたインダイヤルによって現代的な表情に改められながらも、初代とほぼ同じ構成を持つ文字盤を与えられています。

これまでスチール、またはブロンズで製造されてきたRef.3879ですが、Ref.387905ではセラミックを進化させたIWC独自の素材、セラタニウムが採用されています。

セラタニウム

セラタニウムはIWCのために特別に製造されたチタニウム合金をベースとしており、形成されたのちに炉で焼成することでセラミックの特性とマットブラックの表面が得られるという新素材で、チタニウムに匹敵する軽さと堅牢性、そしてセラミックと同様の硬度と耐傷性を備えています。

また新作ではリューズやプッシュボタンもセラタニウムで製造されており、これらがスチール製であったRef.3705に見られる外観上の違和感を解消、更に新作では針もRef.3705を復刻しており、パイロット・ウォッチ・クロノグラフがメカニカル・フリーガー・クロノグラフと呼ばれていた時代の顔を彷彿とさせる点も、ファンにとって嬉しいポイントです。

セラタニウム プッシャー

当然ながら既出のRef.3879同様に、コラムホイール式のクロノグラフ機構を備えるIWCのインハウスムーブメント、キャリバー69380を搭載。

外観のみならず、全てに現代的なアップデートを受けたこの新しいパイロット・ウォッチ・クロノグラフ・セラミックは、世界限定1000本にて販売されます。

オンラインのみでの販売

この新作は日本国内ではIWC銀座ブティック、またはIWC心斎橋ブティックにて実機を確認する事は出来ますが、店頭販売は行わず、全て正規ウェブサイト、www.iwc.comでのオンライン販売となります。

パイロット・ウォッチ・クロノグラフ “トリビュート・トゥ・3705” IW387905

ムーブメント:69380  自動巻
パワーリザーブ:46時間
ケース:セラタニウム
防水性能:6気圧
製造数:限定 1000 本

情報元:www.iwc.com

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加藤

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