iwcヨットマスターとインヂュニアとアクアタイマー

修理技師がオススメするアンティーク時計

いつもご利用ありがとうございます。
時計修理専門店オロロジャイオの石田です。

今回は修理技師がオススメするアンティーク時計ブランドをご紹介したいと思います。

私がおすすめする、アンティーク時計ブランドの一つがIWCです。設立当初はインターナショナルウォッチカンパニーという名でしたが、後に頭文字をとったIWCに社名変更されました。古いIWCの時計を日本では、インター、オールドインターなどと呼ぶこともあります。

オールドインター ペラトン式ムーブメント搭載モデル

IWCの代名詞は「質実剛健」と言われるほどで、丁寧で堅牢な時計作りが有名です。またオールドインターにおいて特筆すべき点は、50年代から70年代の時計に採用された「ペラトン式自動巻上げ」と呼ばれるIWC独自の機構があげられます。
このペラトン式の自動巻ムーブメントの特徴を中心に、オールドインターの魅力をご紹介いたします。

TIPS:ペラトン式自動巻上げ
1950年、IWCの技術責任者アルバート・ペラトンさんによって、高効率の両方向巻き上げ自動巻き上げ機構が開発されました。現在は切替車など、いくつもの歯車を用いた自動巻上機構が主流であるのに対して、ハート型カム・ルビーのローラー・ロッキングバー(爪レバー)など、独自の機構をもったシンプル且つ面白い自動巻上機構です。(ユーザー様が目にする機会はなかなかないと思いますが…)

オールドインター(IWCのアンティーク時計)おすすめのポイント

ペラトン方式は巻上効率が高い

ペラトン方式は両方向巻上げ(ローターがどちらの回転でもゼンマイを巻き上げる)で、且つ巻上げロスが少なく効率がよい構造となっています。そのため手巻きの頻度も少なく抑えられ、着用中は精度も安定します。

ペラトン方式は構成部品が少ない

ペラトン方式は部品も少なくシンプルな機構で、そのため壊れにくく、ムーブメントの薄さもスリムです。
古い自動巻上機構の付いた時計の修理で多く発生する問題は、「自動巻上機構の部品の摩耗」し「交換部品の流通が無い事」です。切替車を用いた自動巻上機構の場合は両側巻上機構にたくさんの部品を使用し機械が厚く、大きくなってしまいます。また切替車自体も破損しやすい部品です。

自動巻上げ機構の部品が傷みにくい仕組み

ペラトン方式では、自動巻き上げの場合は部品の摩耗が進みにくい部品構成となっています。一方で、手巻き時に駆動する部品が摩耗しやすいといった特徴があります。(中間車を回す2つのロッキングバー(爪)が高速で動くため)

個々のパーツや設計が丁寧

オールドインターは、多くのモデルで、ムーブメント・裏蓋・スペーサー(中枠)など、ケースの内部にペルラージュ、コート・ド・ジュネーブが施されています。またケースとムーブメントの隙間が少なく、固定もしっかりされ遊びがありません。加えてヨットクラブでは、耐衝撃性確保のため、ケースと金属スペーサーの間にゴムを敷き詰めたものまで見られます。同時期の一般的な時計メーカーではここまでの作りこみは見られません。
こうした点は当時のロレックスやオメガと比べても、実用性を求めて独自の工夫に挑戦しつつ、丁寧な作りも追及している印象をうけます。

メーカー修理ならどういった古い時計も修理対応が可能

時間はかかりますが、メーカー(リシュモンジャパン)へ出せばどんな古い時計も修理を受け付けてくれます。

オールドインターの印象まとめ

IWCインヂュニアref.666ADペラトン式ムーブメント
当店へのアンティーク時計の修理相談において、オールドインター(IWC)はロレックス、オメガ、セイコーに次いで多いアンティーク時計です。あくまで当店にご依頼いただくオールドインターの範囲での話になりますが、同時期の他メーカーのアンティークと比べて、部品交換が必要なほど状態が悪い個体は少なく、オーバーホールのみで済む場合が多くとなっています。

前述のとおり、70年代あたりまでのセイコーやオメガ、またロレックスのバブルバックなどは、部品が破損してしまうと調達困難で、修理できないモデルが多く存在します。

メンテナンスをしながら長く使用していくなら、部品の破損が少ない「ペラトン式ムーブのオールドインター」を選んでみてはいかがでしょうか?具体的なシリーズでは、スポーツモデルにあたるヨットクラブ、インヂュニア、アクアタイマーなどがオススメ。防水時計を表すお魚マークも、愛嬌があり可愛らしいポイントです。

いかがでしたでしょうか、アンティーク時計選びで当記事がお役にたてましたら幸いです。

【時計修理専門店オロロジャイオ】

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石田

石田

所属:株式会社Altomare/担当:修理サービス アンティークウォッチから高級ブランド時計まで、腕時計の修理に関する情報をおとどけいたします。

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