自身初の機械式スプリットセコンド クロノグラフ
タグ・ホイヤーがONLY WATCH 2023の為に製作したのは、自身初となる機械式スプリットセコンド クロノグラフでした。
古くからスポーツ計時に情熱を注いできたタグ・ホイヤーに、これまでスプリットセコンド クロノグラフの製作歴がなかったとは意外ですね。
今回もオンリーピースのベースとして選ばれたのは、前回と同じく同社の革新の象徴であるモナコでしたが、今回はよりモダンなアプローチが際立っています。
新しいムーブメント
ご存知の通り、スプリットセコンド クロノグラフは古典的な複雑機構のひとつですが、これを現代の技術として最適化するには、高度な技術力を要することは言うまでもありません。
新しいムーブメント、Cal.TH81-00ラトラパンテは、¬2020年にタグ・ホイヤーに転籍した敏腕設計士、キャロル・カザピ氏をはじめ、ムーブメントメーカー、ヴォシェ社のメンバーも加えた特別チームによって開発されました。
その装飾はアートタイムのファブリス・デシャネル氏とステファン・マチュレル氏の2人が担当、30~40時間を費やして、パーツ一つ一つをグラッテ・ダミエほか10種類の技法を駆使して手作業で磨き上げました。
またローターには前回2021年のオンリーピース同様に、ミニチュアールペインティングの名人、アンドレ・マルティネス氏によるONLY WATCH 2023のテーマカラーがペイントされました。
先鋭的な外装
今回外装デザインを担当したのは、タグ・ホイヤーのシニア・プロダクトデザイナーであるジュリアン・デルカンブル氏でした。
ケース素材に採用されたのは同社が「テクスチャライズド チタン」と呼ぶ結晶化チタンであり、独自の製法によって形成することで表面に結晶化効果による独特の模様が表れ、高い耐傷性能が得られるといいます。
文字盤側にはモダンなオープンワークダイアルが、ケースバックには高度に立体形成されたサファイアクリスタルが採用され、ムーブメントの前衛的なデザインと複雑なメカニズムの見事な融合を両面から鑑賞することが出来ます。
落札者への特典
このモナコの落札者には、2024年のF1 モナコグランプリにタグ・ホイヤーのVIPとして招待されるという特典も添えられています。
こうして様々なメーカーの思いの詰まったオンリーピース達を知れば知るほど、オークションが楽しみになってしまいますが、今はONLY WATCHのクリーンな運営が認められることを待つしかないようです。
モナコスプリットセコンド for Only Watch Ref: CBW2180.EB0318
パワーリザーブ: 65 時間
外装:テクスチャライズド チタン
製造数:世界限定1本
情報元:www.onlywatch.com
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