2018年のSIHHにて、H.モーザーはマーケティング主導となっている、現代のウォッチビジネスを挑発するかのような腕時計「SWISS ICONS WATCH」を発表します。
ダイヤルはエンボス形状に、ブルーグラデーション。サンドイッチ構造のインデックスに、ブレゲ針。そしてペプシカラーの八角形回転?24Hベゼル。さらに外装はソリッドな本体ケースにオイスターブレス。リューズは大きなアーチ形のガードが施されています。
まるで有名時計ブランドを揶揄するかのようなデザインです。
なぜこのような時計を発表するのでしょうか?
H.モーザーは、この腕時計を「スイスの時計製造に名声をもたらした数々の時計へのオマージュ」として生み出したのと同時に、スイス時計らしいものづくりの精神が軽視され、マーケティングに重きを置いた現代のウォッチビジネスに疑問をなげかけています。
「SWISS ICONS WATCH」には、「多くの時計師や創業者達が宿していた製品へのあくなきこだわりに今一度立ち返ろう」という想いが込められています。
この挑発的でうかつにも思える外観の一方で、グラデーションの美しいフュメダイアルや、自社製ヘアスプリングを搭載したフライング・トゥールビヨン・ムーブメントの搭載など、スイス時計業界屈指の伝統メーカーであるH.モーザーの技巧が施されており、同ブランドの真摯な思いが垣間見えます。
SWISS ICONS WATCHは、SIHH終了後にオークションに出品され、その収益はスイス時計製造の文化保全と若い職人の育成を目指す基金に充てられる予定となっています。
情報元:prtimes.jp
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