NASAによる大気圏外での使用を想定した厳しいテストに唯一合格し、宇宙空間という究極の環境において常に宇宙飛行士たちの信頼に応え続けたスピードマスター。
少なくとも20世紀に作られた腕時計の中では、スピードマスター程にドラマチックなストーリーに満ちたものは他に存在しないでしょう。
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OMEGA Watches: Speedmaster60
1957年に初めて紹介されたスピードマスターは、1969年のマークIIやフライトマスター等の兄弟機の成功をきっかけとしてコレクション展開が始まり、1990年代にはオメガの中核を成す一大コレクションにまで成長を遂げました。
現在のオメガの公式サイトには6カテゴリ、100以上という、スピードマスターコレクションの圧巻のモデル展開が紹介されていますが、その中でもNASAの正式採用を受けてMOONWATCHの称号を獲得したスピードマスタープロフェッショナルは、常にコレクションの最重要モデルであり続けています。
かけがえのない存在
モータースポーツシーンやエンジニアの利用を想定して作られたといわれるスピードマスターは、その登場後も精力的な改善が重ねられ、6年目にあたる1963年にはそのスタイルを確立したと共に、大気圏外での使用を認められた唯一の腕時計として、NASAの公式時計の座を獲得しました。
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作り手であるオメガ自身をも驚愕させたに違いないこの大事件は、ツールウォッチとしてこれ以上は想定不能と思える程の名誉であり、またオメガにとって余りにも強力過ぎるマーケティングツールとなったのです。
また期せずして余りにも偉大な時計となってしまったスピードマスターに、オメガは ”PROFESSIONAL” の称号を与え、更なる進化の為に様々な試みを重ねますが、少なくとも機械式時計が本来の意味での「実用品」として必要とされていた時代に、一般的に市販されているスピードマスタープロフェッショナルを越えることは出来ず、いつしかオメガは、この時計を記念碑的存在として当時のまま作り続ける事を選択したようです。
しかし21世紀の現代においても、究極の環境下においては、電子機器に対して機械式時計の持つアドバンテージが皆無であるとは言えないということか、現在も尚、NASAはスピードマスタープロフェッショナルを船外活動に携帯できる唯一の公認時計としています。
これがスピードマスタープロフェッショナルが1968年にキャリバー861を搭載して以来、2020年まで大きな仕様変更なく作り続けられた理由であると筆者は常々考えていますが、改めて冷静に考えても、これは極めて特別な事であると言わざるを得ません。
時計市場を流通する多数の時計を眺めていれば、半世紀以上に渡って基本的なデザインを変えていない時計はそう多くは無いものの、確かに存在します。
しかし量産され、一般的に流通している時計に絞れば、ムーブメントの基本設計まで変えてこなかった例は、スピードマスタープロフェッショナル以外は皆無なのです。
そんなスピードマスタープロフェッショナルは、長きに渡って誰もがその気になれば「買える」価格で流通しており、本格時計の初心者でも手を出しやすい選択肢て有り続けていますが、その時計が持つ圧倒的な歴史的価値と、ツールウォッチとして真に研ぎ澄まされた姿は、まさに比類ないものといえるでしょう。
以下にスピードマスターのメインストリームであるプロフェッショナルに焦点を絞り、その変遷を追っていきたいと思います。
「新世代のリストコンピューター」、ファーストモデル CK2915
1957年、オメガ初の本格ダイバーズウォッチ、シーマスター300をベースとして、全く新しいクロノグラフが誕生しました。
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シーマスター300譲りの頑丈なスクリューバックケースとナイヤードシステムによる高い防水性能、そして同時期に登場したレイルマスターにも採用された非鉄製インナーケースを併せ持つタフな外装は、当時のデリケートな精密機械というクロノグラフに対する固定観念を覆すものでした。
また従来は文字盤上にプリントされるのが標準的であったクロノグラフ用のスケールをアウターベゼルに移す事で、アワーマーカーとミニッツトラックのみで構成されるシンプルな文字盤を実現、新世代と呼ぶに相応しい、モダンな表情を持つようになりました。
搭載するムーブメントは1946年初出の伝説的なムーブメント、キャリバー321。
18,000振動/時のチラネジテンプとブレゲヒゲゼンマイに加え、コラムホイールを司令塔とするキャリングアーム式クロノグラフ機構を持ち、時積算計を備える3カウンタークロノグラフのムーブメントとして、当時最小の直径27ミリを誇るものでした。
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この新しいクロノグラフは、経過時間から平均速度を割り出す為のタキメータースケールがベゼルに刻まれ、スピードマスターと名付けられました。
現代に失われた特徴的な意匠の数々
この登場当初のスピードマスター(Ref.CK2915)は様々な視覚的特徴を備えている事で有名です。
まず挙げるべきはクロノグラフらしからぬ太さを持つ、シーマスター300から直接移植したかのような「ブロードアロー針」でしょう。
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矢印型の短針とドルフィン型の長針の組合せからなるこの針は、スピードマスターと同時期に登場したシーマスター300(Ref.CK2913)、レイルマスター(Ref.CK2914)、そしてランチェロ(Ref.CK2990)それぞれの初期のモデルに限定的に採用され、現在ではビンテージウォッチファンの誰もが追い求める、オメガで最も有名で人気の高い意匠の一つとなっています。
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そしてステンレススチールの表面に直接タキメータースケールを打ち込んだベゼル。
これも次世代のRef.CK2998には引き継がれなかった意匠であり、後年のベゼルよりもはるかに薄く、華奢なものでした。
時計本体となるケースには、リューズガードが無く、ストレートなラグを持つ39ミリ径のシンプルなデザインが採用されていました。
裏蓋は二段の面取りが施されたねじ込み式で、ファーストモデルの後期までは、シーマスターと共通となるシーホースの刻印が入っておらず、裏蓋の外周に”SPEEDMASTER”とだけ刻まれていたのもこの世代の大きな特徴です。
1959年、セカンドモデル、Ref. CK2998登場
スピードマスターが登場後の僅か2年で早くも最初のリファレンス番号の変更を受け、CK2998へと進化します。
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CK2915の末期から、ベゼルに刻まれたタキメータースケールの判読性を高めるためにブラックの地にシルバーでタキメータースケールをプリントしたインサートを取り付けた、それまでよりも少々幅広のベゼルに変更されてきましたが、これがCK2998で定着します。
CK2998の初期の僅かな期間には、以前ステンレス製ベゼルに刻まれていた “TACHYMETRE BASE 1000” に続いて “300” から目盛りが始まるタキメータースケールがそのまま刻まれたものが存在していましたが、1960年頃には “TACHYMETRE” の表記に続いて “500” から始まるタキメータースケールが採用されるようになります。
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またもう一つ、視覚的に大きな変更点として、ブロードアロー針が、当時シーマスタークロノグラフなどで採用されていた細いアルファ型に変更されたことが挙げられます。
これは幅広のブロードアロー針がクロノグラフのインダイヤルを覆い隠してしまうのを防ぐ為の変更であったといわれています。
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当初、短針、長針共にストレート型で夜光が盛られていましたが、程なくして短針の夜光が長い二等辺三角形に変更になりました。
裏蓋の中央にはCK2915の後期からシーホースが刻印されるようになり、CK2998ではこれが定着しました。
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そしてリューズ、CK2915では6ミリ径のものが採用されていましたが、CK2998では7ミリ径の大径のリューズに変更されます。
文字盤はCK2915よりメッキによってブラックを発色していましたが、CK2998の途中からペイントによるブラック文字盤に変更されたと共に、文字盤外周にステップが付けられるようになります。
またメッキ文字盤の後半には、30分積算計のインデックスが長いものに改められている事も知られています。
クロノグラフ秒針は、それまで丸い夜光フレームを持つ、「ロリポップ」と呼ばれる秒針と、夜光を持たないストレート秒針とが混在していましたが、CK2998の世代の途中から、現代に繋がる菱形の夜光フレーム付きの秒針に変更になります。
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インダイヤルの針は、当初CK2915から受け継いだアルファ型が採用されていましたが、この世代の途中でシンプルなバトン型に変更されます。
意匠の変遷について、これだけ書いても尚、全てを語り尽くせないのがセカンドモデル最大の特徴といえますが、ファーストモデルの後半からセカンドモデルにかけて、ほぼ全てのパーツに渡る見直しが実施されており、その結果として実に多くのバリエーションが存在しています。
しかしCK2998が作られたのも1962年までの3年間という限られた期間であり、オメガもその時にストックしていたパーツを組み合わせて組み立てていたにすぎないと思えることから、どの組合せが正解、といった性質のものではないことを付け加えておきましょう。
1963年、サードモデル Ref.ST105-003 登場
スピードマスターは1962年のリファレンス番号のフォーマット変更により、CK2998をST105-002に改めました。
これと前後して、現代にまで続くホワイトのバトン型夜光長短針が初めてスピードマスターに採用されました。
その翌年の1963年には、ST105-003にリファレンス番号の変更を受け、スピードマスターの第三世代が誕生します。
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それまで使用されていた強い放射性物質、ラジウムを含む夜光塗料が、より安全なトリチウム夜光に改められ、文字盤外周の6時位置にトリチウムのイニシャルである “T” がプリントされるようになります。
それまで圧入で取り付けられていた4ミリ径のプッシュボタンが途中4.5ミリ径を経て、ネジ止め式の5ミリのプッシュボタンに変更され、リューズも6.8ミリの僅かに小径のものに改められています。
1963年末、フォースモデルRef.ST105-012登場
1963年の恐らくは後半には、ツイストしたラグから流れるようにケースサイドにふくらみを持たせた、現代にまでつながるリューズガード付きのケースを持つフォースモデルが登場しました。
画像:アンティグランデアーカイブ
また1964年頃、NASAの正式採用を受けて文字盤に “PROFESSIONAL” の表記が入るようになったといわれています。
近年集められた多くの証言から、このフォースモデルこそ1960年代にNASAに実際に納品され、実際にNASAの船外活動で使用された真のムーンウォッチであったことが判明しています。
2021年に行われたスピードマスタープロフェッショナルのモデルチェンジの際にはこのフォースモデルの意匠の数々が復刻されたことも付け加えておきましょう。
1966年、リファレンス番号のフォーマット変更
1966年には再びリファレンス番号の見直しが図られ、ST105-003がST145-003に、ST105-012はST145-012へと変更されます。
一般的にサードモデルST145-003、フォースモデルST145-012は共に1968年くらいまで存在するといわれています。
またこのリファレンス番号の変更と前後して、それまで外周に二段の面取りを施されていた裏蓋が一段のみの面取りに変更になりました。
1968年、新しいムーブメント、キャリバー861登場
キャリバー321が登場して22年目の1698年、これまでの5振動を6振動に改め、微動緩急針を備えることでより高精度を狙えるように改めたキャリバー861が登場します。
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キャリバー321で採用されていたコラムホイール式が、キャリバー861ではより量産に向くカム式に改められたことなどから、キャリバー861をキャリバー321の廉価版のように捉えてしまうファンが後を絶ちませんが、アポロ計画が進行中であったその当時、オメガがリリースに踏み切ったこのキャリバー861は、紛れもなくキャリバー321の進化形であったことを、ここで改めて強調しておきましょう。
新しいムーブメントを搭載したフィフスモデル、Ref.ST145-022 登場
新しいキャリバー861は早速スピードマスターに採用され、1968年にはフィフスモデル、Ref.ST145-022が登場します。
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ST145-022では登場後間もなくして、文字盤と針に関する3つの意匠変更が行われています。
- ・クローム仕上げのメタルパーツを張り付けられていた、文字盤上12時位置のオメガのロゴマークがプリントに変更された。
- ・文字盤最外周まで伸びていた夜光のバトン型アワーマーカーが短くなり、文字盤最外周の1/5秒刻みのセコンドトラックがアワーマーカーによって途切れることなくプリントされるようになった。
- ・クロノグラフ秒針のカウンターウエイトが、先端が尖った形からスクエア型に変更された。
以上3か所の変更点は、いずれも文字通り些細なものではありますが、キャリバー321とキャリバー861では文字盤を固定するための足の太さが異なっている事から、文字盤に互換性が無いとされており、その昔から搭載するキャリバーを見分けるための重要なポイントとして、繰り返し説明されてきたものです。
1969年、アポロ11号が月面着陸に成功
ST145-022の初期のモデルには、フォースモデルと共通の、中央部にシーホースの刻印が入った裏蓋が採用されていましたが、1969年の人類初の月面着陸を記念して、アメリカのオメガが独自に裏蓋のシーホースを削り落として、そこに ”OMEGA SPEEDMASTER APOLLO XI 1969 THE FIRST WATCH WORN ON THE MOON” と刻印してアメリカのみで発売しました。
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またこれを受けてスイスのオメガ本社が正式に “FLIGHT QUALIFIED BY NASA FOR ALL MANED SPACE MISSIONS THE FIRST WATCH WORN ON THE MOON” と刻印した特別モデルを限定的に生産し、世界中に出荷しました。
これらの特別な裏蓋は近年見かける事が非常に少なく、貴重なコレクターズアイテムとなっています。
1970年代のスピードマスターの主な変遷
1971年には現行モデルの裏蓋にも見られる、中央にシーホースのメダリオン、その周囲に “FLIGHT QUALIFIED BY NASA~” の刻印が入れられた裏蓋が標準化されました。
1974年頃には、それまで文字盤のセコンドトラック付近にあった段差がなくなり、ドーム型になった文字盤が登場、その後徐々に文字盤上の段差は淘汰されていきます。
またキャリバー861のムーブメント内にあるクロノグラフ秒積算計のブレーキレバーが金属製のものからデルリン樹脂と呼ばれるエンジニアリング・プラスチック製に置き換えられます。
一部ではこれをローコスト化と捉える見方も有ったようですが、これは紛れもなく耐久性向上を狙ったものであったと考えるべきでしょう。
1985年、トランスパレントケースバックのスピードマスタープロフェッショナル登場
コラムホイールこそ備えていないものの、水平クラッチ式クロノグラフ機構の古典的な審美性を持つCal.861を見せようと考えたのは、極自然な流れであったのかも知れません。
オメガは1985年、スピードマスター伝統のインナーケースを外し、裏蓋の中央部をサファイアクリスタルに置き換えることでムーブメントの鑑賞を可能としたスピードマスター、Ref.345.0808を発売します。
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これにあたって用意されたのは、ブレーキレバーを金属製に戻し、ブリッジにコート・ド・ジュネーブ仕上げを施した専用のムーブメント、Cal.863でした。
登場当初、このCal.863にはオメガの伝統的なピンクゴールド色の地板とブリッジが採用されていましたが、直ぐにイエローゴールド色に変更されており、初期のピンクゴールドカラーのCal.863を搭載するST345.0808は幻のコレクターズアイテムとなっている事を付け加えておきましょう。
その後このトランスパレントケースバックのモデルはオリジナルモデルと共に定番として常にラインナップされるようになりました。
1990年、オメガのリファレンス番号のフォーマット変更に伴い、Ref.3590.50へ
1990年頃のこと、オメガのリファレンス番号のフォーマット見直しに伴い、スピードマスターに3590.50というリファレンス番号が与えられました。
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しかし裏蓋の裏には引き続き、ST145-022が刻印されていました。
またこれと前後して、それまで裏蓋を開けなければ確認できなかったシリアル番号が、ラグの裏側にも刻印されるようになり、また近年注目を集めている文字盤上のSpeedmasterのロゴの最後のrが垂れ下がった意匠が廃止されました。
1996年、Ref.3570.50登場。
1996年頃には、再度リファレンス番号が変更され、Ref.3570.50となりました。
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裏蓋の裏には145-0022/345-0022と、引き続き旧来のフォーマットに沿ったリファレンス番号の表記が見られました。
その後間もなく、ムーブメントがCal.861から、地板やブリッジがロジウムメッキ加工に変更されたCal.1861へと変更されます。
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また1998年頃には、それまでの僅かながら放射性物質であるトリチウムを含んでいた夜光塗料が、放射性物質を含まないルミノバ夜光に変更されました。
2003年、スピードマスタープロフェッショナル初のサファイアクリスタル風防
2003年には、Ref.3570.50のトランスパレントケースバックのバリエーションであるRef.3572.50の文字盤側の風防をボックス型のサファイアクリスタルに置き換えたRef.3573.50が登場します。
画像:セラーアンティグランデ商品
商品:スピードマスター 3573.50
風防破損の際に危険との理由で、サファイアクリスタル風防の採用を見合わせてきたスピードマスタープロフェッショナルでしたが、ここで初めてサファイアクリスタル風防が採用されたのです。
しかしオリジナル・ムーウォッチ、Ref.3570.50はこれまで通りアーマード・へサライト(強化プラスチック)製の風防の採用が継続されました。
2014年、オメガのリファレンス番号のフォーマット変更に伴い、Ref.311.30.42.30.01.005へ
2014年にはオメガのリファレンス番号のフォーマット変更に伴い、スピードマスタープロフェッショナルにRef.311.30.42.30.01.005というリファレンス番号が与えられます。
画像:セラーアンティグランデ商品
商品:スピードマスター 311.30.42.30.01.005
これと共に巨大な専用ボックスが与えられ、豪華なブックレットや特製のキズミや交換用ストラップ2種、ペーパーウエイトなどが標準セットに加えられて、ファンを大いに喜ばせました。
21世紀のオメガによる外装の仕上がりはスピードマスターにラグジュアリーな雰囲気すら与える優れたものとなり、様々な意味でオメガのスピードマスタープロフェッショナルを作り続けることへの意気込みを感じさせるものでした。
2000年代に登場した、ラグ側からほぼストレートに伸びる重量感に過ぎるとも言われた太いブレスレットも、リンクの構造が両ネジ式に改められ、耐久性と質感を向上させていますが、手首の細いユーザーにはフィットしにくい面もあり、賛否両論を呼びました。
オメガの象徴として大切に育て続けられたロングセラー、スピードマスター プロフェッショナル
21世紀の時計業界には高振動によるロングパワーリザーブ化の波が押し寄せており、更にはオメガ自身による超高耐磁性能、そしてマスタークロノメーターの標準化が進む中、オリジナルに拘り、半世紀もアップデートしてこなかったスピードマスターは、余りにも古くなり過ぎてしまったのです。
2021年、スピードマスタープロフェッショナルの新たな1ページ
アポロ11号による人類初の月面着陸成功から50年目にあたる2019年、オメガは伝統のキャリバー861にコーアクシャル脱進機や超耐磁性能などのオメガならではの先進技術を搭載することに成功、コンパクトなサイズはそのままに、マスタークロノメーターの取得を可能とするキャリバー3861が誕生しました。
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当初このキャリバー3861は、アポロ11号50周年記念モデルをはじめとする数種類の限定モデルに搭載されて販売されましたが、オメガは2021年、スピードマスタープロフェッショナルのエンジンをキャリバー3861に積み替えると共に、外装を含む全面刷新を行い、この時計だけはいつまでも古めかしいままであろうと思っていた世界中の時計ファンを大いに驚かせたのです。
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商品:スピードマスター 310.30.42.50.01.002
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2021年登場の新しい スピードマスター プロフェッショナル
20世紀最高のツールウォッチ
現行のスピードマスタープロフェッショナルを手に取れば、優れた装着感や質感の高さに改めて感心する事でしょう。
そしてファンであればラグの形状やクロノグラフ秒針のカウンターウエイトに至るまで、フォースモデルの様々な意匠が、さりげなく活かされていることに気付くでしょう。
オメガはトリロジーコレクションをはじめとする歴代モデルの復刻を通じて、スピードマスターの本質を見つめ直し、「スピードマスターらしさ」を再定義してくれたようにも思えます。
オメガの前社長、ステファン・ウルクハート氏の言葉通り、「スピードマスターは永遠に、月に降り立った時の姿のままでなければならない」のです。
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